ショップオーナーのさこだえみです。
この度、熊本県菊池市のお米や雑穀をはじめ、農薬や化学肥料を使わず、自然に近い環境でつくられた農作物や加工品、豊かな恵みを与えてくれる自然環境に寄り添った商品のお店をオープンしました。
私がなぜこのお店を始めようと思ったのか。
初めの出会いは日本の神話「古事記」でした。
え?どうして「古事記」がつながるの?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
日本の神話の世界では神さまは稲穂をもって降りてこられました。
降りてきた神さまのお仕事の一つは、その稲穂を大切に育てて、地上を豊かにすることでした。
それから「古事記」には目に見える自然環境の一つ一つはもちろん、目に見えない現象までもが神さまとして描かれ、私たち日本人がまさに八百万の神に囲まれて暮らしてきたことが分かります。
例えば農作物をつくるのに大切な「土」。
元気な土の中にはたくさんの微生物がいて、その微生物の働きで種から芽が出て、やがて作物になります。
地球上の微生物の重さは人間やほかの動物を合わせた重さの4倍もあるという説もあります。
目に見えないけれど八百万の神のようにたくさんの存在に生かされているのだと気が付きました。
それから、お百姓さんとお話ししていた時に、子供が植えた苗は、大人が植えた苗より不思議と成長が早いと聞きました。
それも一人の方ではなく何人もおっしゃるのです。
その中のお一人は、子供は喜びにあふれて、「大きくなってね」と声をかけながら植えるからじゃないかなと言われていました。
同じように見える作物でも、誰が、どんな思いで、どうやってつくったのか。
中身は全く違うんじゃないかと感じました。
どちらが私たちにエネルギーをくれるのだろうと。
そんなことを考えていくと、すべてのものがつながっているんだと実感が湧いてきました。
山に降った雨は土にしみこんでいきます。
その中でたくさんの微生物や有機物の間を通って、
濾過されながらミネラルたっぷりの水になってふもとから湧き出ます。
その水は田んぼや畑の作物の栄養になり、
さらにその土を通ってますます豊かになり川に流れ込みます。
川はやがて海にたどり着き、
そこでプランクトンが育ち、魚のえさになります。
海の水は太陽に照らされ、雲になり、雲は山に流れ、また雨が降ります。
この流れを見ていると、どこか一部分をよくしても、ほかがうまくいかなくなったりします。
すべてのものはつながっている。
そんなことを実感できるのが山があり、渓谷や川、豊かな大地、海までつながる熊本県菊池市。
阿蘇で育まれた清らかな水と肥沃な大地からの豊かな恵みの贈り物を届けていきたい。
そんな思いでこのお店をはじめました。
どうぞよろしくお願いします。